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らぶあま小説『オレだけのものになれ!』 - X'mas特別編1

Category : 【オレだけのものになれ!】X'mas特別編
※この小説は『オレだけのものになれ!』のX'mas特別編です。初めて読む方は、コチラからお読み下さい。


らぶあま小説『オレだけのものになれ!』 - X'mas特別編

◆真山先輩side-1



 「真山先輩。ヒカルが先輩の過去の彼女のこと調べ始めてますけど…」

 12月の中旬、もうすぐ学校も冬休みに入ろうかという時期に。書道室で突然、ヒカルの友人、白峰亜紀(しらみねあき)ちゃんにコッソリそう言われた。

 「先輩が来年通う大学、ここから遠いし……。ヒカルも色々心配みたいですよ」

 亜紀ちゃんは本当にヒカルを友達として大事に思っている。何かヒカルのことで心配事があるとオレに報告してくるようになった。まぁ、オレとヒカルが付き合ってること、まだ学校で亜紀ちゃんしか知らないし、オレが知らないことがわかるから正直すごくありがたい。

 「いつもヒカルこと見ててくれてアリガトな。・・・亜紀ちゃんに心配かけないように、オレがヒカルのこと何とかするから」

 そう言うと、オレは一足先に書道室を出たヒカルとの待ち合わせ場所に向かった。

 「来年……、か」

 校内の廊下を歩きながらオッサンのように言葉を漏らした。はぁ……ヤバイな。オレ。とうとうため息混じりに言葉が出る年齢になったのか??

 そんなことを思いながら、ペタペタと上履きを鳴らして歩く。ここ(校内)をこうして歩けるのはあと少しなんだよな。

 オレは既に推薦で県外の大学に行くことに決まっている。そこは文学部、特に書道科が有名な大学で、オレ自身も志望していた大学だ。

 でも、その大学。自宅から3時間近くかかる場所にあって、とても通えたもんじゃない。だから来年の4月から一人暮らしをすることに決めている。

 ・・・希望に満ち溢れた話に聞こえると思うけど。実はこの話を初めてヒカルにしたとき、早速大泣きされた。

 「大学決まったのは嬉しいですけど…、離れ離れは嫌です……」

 そう言われると、さすがに胸が痛い。

 もちろんオレだって離れ離れは嫌だよ。でも、オレには将来色んな目標があってそれに向かって歩き出さないと夢も現実も何も掴めないままになっちゃうんだ。だから少しだけ我慢しててほしい…。

 そう言ってヒカルのことを一度は慰めたんだけど、最近またヒカルの様子がおかしいんだ。一人暮らしになるから、いつでも泊まりに来いよって言ってるんだけど、なんかオレ信用されてないのか…。大学行ったらヒカルのことなんか忘れて浮気すると思ってるらしい。

 はぁ…。一体どうしたら理解してもらえるんだ?ヒカルしか好きじゃないってことは、散々言ってきてるのに。

 それに。実はオレにも少し気がかりなことがある。

 最近、ヒカルが可愛くなったって評判で、3年の男が何人かヒカルを狙ってんだよ。3年が狙ってるってことは、多分2年も狙ってるヤツ居ると思うんだよね。・・・もしかしたら1年もかも…??ヒカルはヒカルでその辺無自覚だし。

 そう考えると無性にムカつく。くそっ!どいつもこいつもふざけんな。ヒカルはオレのもんだ!オレが大学行ったら、ヒカルに悪い虫が付かないか心配なのはこっちも同じなんだよっ!

 ムシャクシャしながら下駄箱の前で上履きを脱ぎ、靴を取り出して乱暴に扉を閉めた。靴をポイっと投げ捨てるように下へ置き、右足を入れようとしたときに、「真山くん」と呼ぶ声が聞こえた。

 聞いたことがある声。そう思いながら振り返ると、そこには昔付き合ってた松嶋由梨菜(まつしまゆりな)がこっちを見て微笑んでいた。

 「今帰りなの?」

 そう言われて、「そうだけど」と冷めた口調で答えた。

 由梨菜は「相変わらず冷めてるんだね」なんて笑いながら自分の下駄箱から靴を取り出した。

 「ねぇ、久しぶりに一緒に帰らない?」

 「あー、ムリ。オレ待ち合わせしてるし」

 「ふーん、そうなんだ。・・・もしかして、彼女とか??」

 「まぁね」

 「へぇー…。真山くん彼女居るんだ。最近全然浮いた噂聞かないからフリーかと思ってた」

 由梨菜は大きな目をパチクリさせていた。

 松嶋由梨菜。・・・オレが高1の時ほんの数ヶ月だけ付き合ってた彼女。

 当時は同じクラスだったけど、2年からは別々。だからほとんど接点が無かったし、会話だって無かったのに…。いきなりどうしたんだ??

 「オマエは?確か2組の大沢と付き合ってたよな??」

 2年の時に由梨菜と同じクラスになった大沢と付き合ってたのは風の噂で知っていた。

「あー…、それね。実はこの間別れたんだ……」

 由梨菜はちょっと表情を強張らせながら呟いた。

 「あ。そうなの?へぇ・・・」

 何で?って聞くのも変だしそれ以上はオレも聞かなかった。由梨菜はちょっと突っ込んで聞いて欲しそうな感じのようにも見えたけど。

 「そんなことより、真山くん大学決まったんだね。おめでとう」

 「あ、ありがと。オマエは進路どうすんの?」

 「私は近くの短大を受けるつもりなんだ」

 「ふーん…。そっか。じゃ、受験頑張れよ。悪いけど急ぐから。じゃぁな!」

 オレはここにいつまでも長居していたくなくて早々に話を切り上げると、足早に校舎を出た。

 ───すると。

 いつもは人目に付かないように学校から少し離れた本屋で待ち合わせてるはずのヒカルが、まだ校内に居たのか一緒に校舎から出てきた。でもオレに見向きもせず横を素通りしてスタスタと歩いていく。

 オレは何も言わずに少し距離を保って、後ろからついて行った。

 ヒカルとは帰る方向が一緒だからこんな風に後ろをついて歩いても誰にも怪しまれない。本当はもういい加減、堂々と一緒に帰りたいんだけど、ヒカルはまだそれを許してくれなかった。

 ひとつ角を曲がってから、同じ高校のヤツが居ないか周りを確認して、少し早歩きでヒカルに追いつくと、ヒカルは頬をぷーっと膨らませて、あからさまに怒った表情をしていた。

 「…先輩、今喋ってたヒト、元カノですよね??」

 オレはそんなことを教えたことは一度もなかったのに、どこで調べてきたんだかヒカルは知っているようだった。

 「そうだけど。それが何だよ?」

 オレがあっさり認めたからか、ヒカルはシュンとしながら首にグルグル巻いてるマフラーを口元まで隠すように覆った。

 「・・・キレイなヒトですね」

 「そうか?別にオレはもう何とも思わないけど」

 「先輩が振ったんですよね?」

 ・・・ヒカル。オマエ、誰からそんな情報仕入れてきたんだよ…。

 そう突っ込もうと思ったけどやめた。ヒカルには正直に話そう。

 「そうだよ」

 オレは間髪入れずに答えた。

 「何で……、あんなキレイなヒト振ったんですか?」

 「何でって……。そうだな…性格が合わなかったのかな、多分。元々オレから告白して付き合ったわけじゃなかったし」

 「・・・」

 「他に質問は?」

 「・・・さっき、何で喋ってたんですか??」

 「何か知らないけどいきなり呼び止められたから大学の話しただけだよ。いつもは全然接点無いし喋ることなんてないんだけど。他は?」

 「・・・」

 「もう質問無いの?」

 「・・・もういいです」

 そう言ったのに、ヒカルは眉間に皺を寄せてまだ不満があるような顔をしている。

 ・・・最近のヒカルはいつもこうだ。離れ離れになることを話したあの日から、どうもオレに突っかかってくる。とりあえず今はこの話題変えたほうがいいな。

 「来週のクリスマス、久しぶりの泊まりで楽しみだな」

 オレはそう言って、歩きながらヒカルの手に自分の手を絡めた。でも、あまり反応が無い。ちょっと沈黙があった後、ヒカルが重々しく口を開いた。

 「先輩と最初で最後のクリスマスかも……」

 「は?」

 突然のその言葉にオレは立ち止まってヒカルを見た。ヒカルは下を向いて、まだ眉間に皺を寄せている。

 「何でそんなコト言うんだよ??」

 思わぬ言葉を聞かされて、訳がわからない。

 「だって……。アタシもきっと先輩に振られちゃうから……」

 それも寝耳に水だ。ヒカルを振るつもりは更々無い。でも、勝手にネガティブ思考になってるヒカルを見てちょっと腹が立った。

 「そうかもな。そんな暗い妄想してるヤツとは一緒に居られないかも」

 そう言って繋いでいた手をパっと離すと、ヒカルはビクっとしながらオレの方に顔を向けた。

 「オマエ、最近ちょっとおかしいぞ?オレと喧嘩したいの?」

 ヒカルはプルプルと首を左右に振った。

 「んじゃ、何?」

 「・・・」

 何も言えなくてジッと動かないヒカルを見て、オレはハァとため息を漏らした。

 「だめだ。このまま話してるとホントに喧嘩になりそうだから、お互い頭冷やそう。今日はこのまま家まで送る」

 そう言うと、ヒカルはぎゅっと唇を噛んでほんの少し考えてから右肩から少しずり落ちたカバンの持ち手を左手でしっかりと掛け直した。

 「・・・いいです。今日はもう一人で帰ります」

 ヒカルはペコリと小さくお辞儀をすると、小走りでオレの元から去って行った。

 ───軽い喧嘩…。

 オレがいつもみたいに宥めれば済むことだったかもしれないのに、今日はなぜか宥められなかった。あんな風にヒカルに言われるなんて心外だったから。

 何でこうなっちゃうんだよ……。

 一人で北風の吹く道を歩いて帰るのは寂しいもんだ。オレが大学に行ったらこの道はヒカルが毎日一人で帰るんだよな。

 そう考えると、ヒカルがちょっとナーバスになるのも当たり前か…。

 でも、だからって……あんな風に言うこと無いよな。オレだって傷つくんだぞ。

 自宅に着いてからすぐさま自分の部屋に入り、部屋着に着替えて椅子に座ると机をそっと開けた。

 キレイにラッピングされた小さな箱がちょこんと置かれている。

 ヒカルに渡すクリスマスプレゼント。

 オレがこれをどんな気持ちで買ったか、ヒカルは知らない。渡したら喜んでくれるだろうか。

 あの夏以来の1泊デート。しかもクリスマス。オレは本当に楽しみにしてるんだけどな……。




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らぶあま小説【R15(一部R18)】 オレだけのものになれ! (最新更新日 12/21 SS《Type2》 UP!)

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